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2022年09月20日

相続した不動産を遺産分割する4つの方法

相続した不動産を遺産分割する4つの方法
実家などの不動産を相続し、複数の相続人がいる場合、不動産の評価方法や分割方法にはいくつか種類がありますので、相続人間で意見が合わないケースも少なくありません。トラブルの種になりやすいので注意が必要です。
ここでは、相続した不動産に関する4つの分割方法について解説していきます。
大阪市で不動産を相続した方や相続予定のある方は、ぜひ最後までご確認ください。

相続した不動産の分割にも色々方法がある

遺産を相続したら、相続人全員が話し合い遺産の具体的な分け方を決めなければなりません。これを遺産分割協議といいます。
現金や預貯金など1円単位分けることのできるものであれば、法定相続分に従って分ければ良いのですが、不動産の場合、そうはいきません。不動産は世界に1つしかない財産で、現金や預貯金のように細かく分割することはできないからです。また、不動産だけではなく株式や自動車、骨董品、宝石などの動産類についても同じことがいえます。
このような相続不動産の分割の場合、以下の4種類の分割方法から選択します。

現物分割
代償分割
換価分割
共有分割
 
それぞれの分割方法について、詳しく解説していきます。

そのままの形で分配する「現物分割」

現物分割とは、不動産などの相続財産を「そのままの形で、各相続人に分配する」方法です。例えば土地建物を長男などの特定の相続人が1人で相続したり、土地を法定相続割合と同じ割合に「分筆」して各相続人が取得したりします。
現物分割は相続手続きが簡単になるメリットがありますが、相続人の間で不公平になりやすい点が問題です。特定の相続人が不動産を独り占めしてしまうと、他の相続人から不満が出て遺産分割協議がまとまらなくなる可能性が高くなります。

代償金を支払って分割する「代償分割」

2つ目の相続財産分割の方法は「代償分割」です。これは一旦、特定の相続人が相続分を超える「遺産現物」を相続し、その代わりに、もらい過ぎた分(超過分)を、他の相続人に法定相続割合に応じた金銭(代償金)で支払う方法です。
例えば3,000万円の価値のある不動産を3人の子供が相続した場合、長男が不動産を相続し、兄弟2人にそれぞれ1,000万円ずつ(法定相続分である3分の1)の代償金を支払って分配します。
代償分割は現物分割と違い、代償金が支払われるので他の相続人から不満が出にくい分け方です。ただし相続不動産を代償分割する場合、不動産の「評価」が必要です。相続人たちが納得する「評価」をする必要があります。また不動産の取得を望む相続人に「代償金の支払能力」も必要となりますので注意してください。

売却代金を相続人の間で分割する「換価分割」

換価分割は、分割対象の「相続財産現物」を第三者に売却し、売却代金を相続人間で分割する方法です。相続人たちが協力して不動産を売却して諸経費等を差し引き、手元に残った金額を法定相続割合に応じて分配します。
例えば3,000万円の不動産を3人の子供が相続した場合、希望通り3,000万円で売れて諸経費が300万円かかったとすれば、2,700万円を子供達が3分の1ずつに分けて、全員が現金900万円ずつを受け取ります。
換価分割の場合、代償分割と違い不動産の「評価」の必要はなく、相続人たちがもめるリスクもありません。
しかしながら、売却を急ぐと安値でしか売れない可能性もあり、諸経費が差し引かれるので手元に残る金額が思ったよりも低くなってしまうケースもありますので注意が必要です。

相続人全員で共同所有する「共有」

共有は、相続した不動産を「分けない方法」です。相続人たちが話し合いをしても不動産の分割方法について決められない場合や、話し合いができない場合などに「とりあえずそのままにする」のが共有です。
共有とは、不動産を複数の人が共同所有することです。相続した不動産を共有する場合、法定相続人が法定相続割合に応じた「共有持分」を取得し、全員で共有状態にします。
ただし共有状態の不動産は、1人1人の共有持分権者が自由に管理や処分ができません。例えば「売却したい」、「賃貸に出して活用したい」、「リフォームしたい」などと考えても他の共有持分権者全員の同意がないと自由に動けませんので注意が必要です。
また、共有持分権者が死亡して次の相続が発生した場合、さらに共有持分が細分化されて「権利者が誰か分からない状態」になってしまうケースもあります。

まとめ

相続不動産の遺産分割では、分割方法ごとのリスクも理解した上でできるだけ相続人全員での話し合いによって決定してください。話し合っても解決できない場合、家庭裁判所で遺産分割調停を申し立て、裁判所で話し合いを行うことも可能ですが、必ずしも相続人たちの希望通りの分け方にならず、全員が損をしてしまう可能性も高まってしまうので注意してください。

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主な取り扱いエリアは大阪市および近隣市の大阪府下が中心ですが、その他エリアでも幅広く活動しており、相続不動産をお持ちの他都道府県の方や全国対応もおこなっておりますので、相続不動産の売却をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。
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