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2022年09月20日

重要な相続人調査の調査方法

重要な相続人調査の調査方法
相続が発生した場合、相続人が顔見知りの親戚だけとは限りません。
相続が発生したときに戸籍をたどって初めて、自分が知らない相続人がいることを知る場合があります。
また、相続人の存在は知っていても、その相続人と連絡が取れず、遺産分割などの相続の手続きができなくて困ってしまうケースは少なくありません。
ここでは、相続が発生したら行われる相続人調査について解説します。
大阪市で不動産を相続した方や相続予定のある方は、ぜひ最後までご確認ください。

重要な相続人調査

相続人調査を十分行わずに、家庭内の人間だけを相続人と思い込み、遺産分割協議を行うことはよくあることです。他に相続人がいた場合、遺産分割協議は無効となり、協議を最初からやり直さなくてはなりません。
相続人調査をすると会ったこともない人が相続人だと判明することもあります。
相続人調査は遺産分割協議を行う前に実施し、相続人を確定させてください。
また、銀行の預金などの名義変更や払い戻しをする場合、相続人全員を確認できる資料の提出を求められますので、早めに相続人調査に着手すればその後もスムーズになる利点があります。

相続人調査の流れ

①被相続人(故人)の戸籍謄本等を現在の本籍地の市区町村役場(大阪市の場合は区役所)で取得する。
②取得した戸籍の情報を元に、前の本籍地の戸籍や、戸籍に記載されている関係者の戸籍等を取得し、相続人が誰なのかを確認する。
③相続人全員が確認できたら、取得した情報をもとに相続人の相関図を作成する。

生まれてから死亡するまでの戸籍すべてが必要

相続人調査は、故人を被相続人としたときに、誰が相続人としての権利をもつのかを確認する作業ですので、故人の一生涯すべてを確認する必要があります。
まずは被相続人の最新の戸籍謄本を取得しますが、その戸籍だけで被相続人の出生から死亡までが網羅されていることは少ないです。
被相続人の人生のどの段階で相続人が発生しているかはそのすべてを確認してみないと分かりません。
その為、相続人調査では、被相続人の死亡から誕生に向かって遡っていき、その全容を踏まえて相続人を解明する必要があります。
 
(亡くなった人に子がいた場合)
被相続人に「子」がいた場合、法定相続人は子のみ、もしくは子と被相続人の配偶者になります。
次に相続人である子の現在の戸籍謄本を確認する必要があります。
現在の戸籍で被相続人との身分関係と生存が証明できれば問題ありませんが、仮に相続人である「子」が、被相続人よりも前に死亡していた場合、その相続人の子、つまり被相続人の「孫」が相続することになります。
その場合には、死亡した「子」についても出生から死亡までの戸籍を確認し、「子」に関する相続人についても調査する必要があります。
 
(亡くなった人に子がいなかった場合)
被相続人に「子」がいない場合、配偶者のみ、もしくは配偶者と被相続人の父母もしくは祖父母といった直系尊属が相続人となります。
この場合、各相続人の現在の戸籍を取得し内容を確認する必要があります。
もし、相続人が死亡している場合、その事実を確認できる戸籍謄本も必要です。
また、被相続人の直系尊属が既に全員死亡している場合、被相続人の兄弟姉妹に相続権が発生します。この場合、兄弟姉妹全員の現在戸籍を確認する必要があります。

抜け漏れなく戸籍を取得する方法

相続人調査をする上で、情報を漏れなく戸籍を取得するにはどういった方法をとるのが良いのか。
原則的には下記の手順で行うのが鉄則といえます。

①被相続人が死亡した時の戸籍謄本もしくは除籍謄本を取得する。
②①の戸籍に記載された「1つ前の本籍地」の戸籍謄本を取得する。
③②の戸籍に記載された「1つ前の本籍地」の戸籍謄本を取得する、という作業を被相続人の出生の段階まで繰り返す。

戸籍の記載内容を確認する

戸籍謄本の内容は本籍地や身分関係に関するものですが、その戸籍がいつ作られていつまでの期間のものなのか、被相続人の婚姻歴や養子縁組、認知等の記載がないかどうか、あった場合、その発生日を確認し、その1つ前の戸籍がどこにあるかなどを突き止めていってください。

古い戸籍は確認が困難なことも

現在の戸籍謄本はデジタル化が導入され、非常に見やすくなっていますが、デジタル化が導入されたのは平成6年と、まだまだ最近です。
デジタル化前の戸籍はすべて役所で手書きされており、様式も縦書きと現在の物とは異なります。
また、除籍等についても線で消すといった方法なので、非常に読みづらく判別が困難なものも多数あります。
しかしながら、そういったところに新たな相続人の情報が隠れている可能性もありますので、放置するのは非常に危険です。

相続関係相関図の作成で相続人調査完了

被相続人の出生から死亡までの戸籍、および相続人に関する戸籍の取得が完了すれば、それらの情報を元に相続関係相関図を作成してください。
各相続人の名前や続柄、住所、生年月日等を記載し、被相続人から見た関係性を明らかにします。
必須の書類ではありませんが、作成しておくことで協議や財産取得の都度、戸籍を見直す手間が省け、スムーズに手続きを進めることができます。

相続人の住所が分からない場合

相続人調査をしていく中で見ず知らずの相続人が出てくる場合もあります。
そのような場合、その相続人の戸籍を取り寄せるときに、戸籍の附票を取り寄せるようにしてください。
戸籍の附票には、戸籍に載っている人の住民票の移動が記載されています。
住民票の記載地に、手紙を送ることなどで、連絡をつけることがでるようになります。

まとめ

相続人調査を十分に行うことで後々のトラブル回避につながります。
相続人調査は相続を進めるうえでの第一歩です。相続人を確定させる重要な手順であり、この段階で万一漏れがあると後からすべてがやり直しになる可能性がありますので、曖昧にすることはできません。
漏れなくすべて調査するのは経験がないと難しいかもしれません。
不備なく手続きを進めるためには様々な知識・情報も必要となりますので、もし自分達だけで手続きを進めるのが難しい、という場合には専門家などに相談をすると良いでしょう。

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